AIで文章を校正・言い換えするプロンプト|意味のずれを確かめる頼み方

自分で書いたメールやお知らせを、AIに校正・言い換えしてもらうプロンプト4本です。日付・金額・お願いの強さを残すよう頼む書き方と、直す前後を比べて意味のずれを確かめる手順を、AI(Claude)が見本3本で試した結果つきで載せます。

AI(Claude)が書き、運営者が確認して公開した記事です。分担と確かめたもの →

目次

メールやお知らせを書き終えたあと、「誤字が無いか」「言い方がきつくないか」をチャットAIに校正してもらうと、直した文章がすぐに返ってきます。ただ、「直して」とだけ頼むと、誤字と一緒に言い回しや中身まで変わることがあります。

送るプロンプトは4本(A〜D)で、全部コピーして使える形にしました。

このレシピは、AI(Claude)が見本づくりから直し・答え合わせまでを通しで行って確かめたものです。

先に結論: 頼む範囲をしぼり、最後に前後を並べて比べる

AI(Claude)が見本3本で試した結果は、次のとおりでした。

  • 誤字脱字だけを頼んだとき: 日付・金額・名前は1件も変わらなかった。曜日の食い違い2件は、直さずに指摘だけで止まった
  • 言い方をやわらかくするよう頼んだとき: 日付や金額は残ったまま、「必ず全世帯から一人以上参加してください」が「各世帯からお一人以上のご参加をお願いいたします」になるなど、お願いの強さが4か所で変わった
  • 変わったことに気づけたのは: 直す前と直した後を並べて、AIに比べさせたときだった

AIに文章を直してもらうときは、1回に頼む範囲を1つにしぼり、最後に前後を比べる。この2つをしておくと、言いたいことが変わってしまったときに、送る前に気づけます。

このレシピでやること

表: このレシピでやること
順番 やること 使うプロンプト
0 貼る前に、名前と連絡先を伏せる なし
1 誤字脱字だけ校正してもらう A
2 指摘された日付や中身を、自分で直す なし
3 トーンを変えて言い換えてもらう B
4 必要なら短くしてもらう C
5 直す前と後を比べてもらう D

題材は、メール・お知らせ・SNSの投稿・自己紹介のような、数百字までの文章です。ブログ記事の下書きをAIに書いてもらう手順は、AIでブログ記事を書く手順にあります。このレシピは、自分で書き終えた文章を整えるためのものです。

AI(Claude)が見本3本と、AからDまでの返事・答え合わせをファイルに書き出すのにかかった時間は約4分でした(書き出した時刻の差から測った値)。見本の中身を考えた時間と、人が返事を読んで見比べる時間は含みません。

AI(Claude)が作った実物は、公開しています。公開前に、見本の名前を見本だと分かる形に置き換え、設定の一部と、それに含まれる誤り1件も差し替えました。公開している返事は、見本を差し替えたあとに AI(Claude)が同じ箇所を置き換えた再現版です。実際の返事そのものではありません。差し替えたあとの見本を、もう一度AIに送ることはしていません(誤りの件数と、プロンプトCの字数は変わっていません)。

見本の人物・団体・電話番号は、すべて架空です。答え合わせのために、誤字・変換ミス・ら抜き言葉・曜日の食い違い・長すぎる文・きつい言い方を、わざと混ぜてあります。

手順0: 貼る前に、名前と連絡先を伏せる

AIに貼る前に、自分や相手の名前・電話番号・メールアドレス・住所を「○○」に置き換えます。誤字を直すだけなら、名前が本物である必要はありません。見本は人物も連絡先も架空なので、伏せずに貼りました。

伏せた名前を元に戻すのは、手順5で比べ終えたあとです。チャットAIを使ったことがなければ、先に生成AIで何ができる?の「AIチャットの始め方」を読んで、画面を開いておきます。

この先のプロンプトは、ChatGPT・Claude・Gemini などのチャット画面に貼って使う形にしています。ただ、このレシピで実際に送って確かめたのは、Claude Code 上の Claude だけです。ほかのチャットAIや無料プランで同じ返事になるかは確かめていません。返事の形や、拾われる誤りが変わることがあります。

手順1: 誤字脱字だけ校正してもらう(プロンプトA)

最初は、直してよい範囲を誤字脱字にしぼります。言い換えと同時に頼むと、どこが誤字の修正で、どこが言い回しの変更なのかが分からなくなるためです。

AIに送る文
次の文章を校正してください。
直してよいのは、誤字脱字・変換ミス・ら抜き言葉・同じ言葉の表記ゆれだけです。
言い回し、文の長さ、内容は変えないでください。
日付・曜日・時刻・金額・数字・名前・連絡先は直さないでください。おかしいと思ったら、直さずに指摘だけしてください。

出力は次の順にしてください。
1. 直した後の全文
2. 直した箇所の表(直す前/直した後/理由)
3. 直さずに指摘だけする箇所の一覧

文章:
(ここに自分の文章を貼る)

書き換えるのは最後の1行だけです。かっこの行を消して、自分の文章を貼ります。

「ら抜き言葉」は、「並べられる」を「並べれる」のように、「ら」が抜けた言い方のことです。「表記ゆれ」は、同じ言葉を「傷」と「キズ」のように書き分けてしまうことです。

直した箇所を表で出させるのは、どこが変わったかを自分の目で1つずつ確かめるためです。全文だけ返ってくると、変わった場所を探すのに元の文章と見比べる手間がかかります。

手順2: 指摘された日付や中身は、自分で直す

プロンプトAは、日付や曜日がおかしくても直さずに指摘するよう頼んでいます。見本では、次の2件が指摘されました。

  • 「10月25日(土)」: 2026年10月25日は日曜日
  • 「10月21日(木)」: 2026年10月21日は水曜日

ここで大事なのは、正しいのが日付なのか曜日なのかは、書いた人にしか分からないことです。AIに直すよう頼めば、AIは日付か曜日のどちらかに合わせるしかありません。合わせた先が間違っていれば、誤った日付が、整った文章の中に残ります。頼んでいないのに日付や曜日が直っていたら、直した箇所の表で見つけて元に戻し、自分で決めます。

見本では、ほかにも中身があいまいな箇所・食い違っている箇所が2件指摘されました。持ち物の欄の「ゴミ袋(町内会で用意します)」が、持ってくるのか用意されるのか読めない点と、半年使った品を「ほぼ未使用」と書いている点です。どちらも、決められるのは書いた人です。

手順3: トーンを変えて言い換えてもらう(プロンプトB)

誤字を直した文章を、読む人に合わせた言い方に変えてもらいます。

AIに送る文
次の文章を、【やわらかい】言い方に書き直してください。
読む人は、【町内会の住民(年配の方も多い)】です。
日付・曜日・時刻・場所・金額・名前・連絡先は、そのまま残してください。
お願いの強さ(必ず・決まり・お断り など)と、条件(返品を受けるかどうか など)も変えないでください。
長すぎる文は分けてかまいません。同じ意味の言葉のくり返しは消してかまいません。
書き直した全文のあとに、変えた箇所の表(直す前/直した後/理由)を付けてください。

文章:
(ここに自分の文章を貼る)

書き換えるのは3か所です。すみつきかっこ(【 】)の中の「やわらかい」を、「取引先に送る、ていねいな」「短く言い切る」など、なりたい言い方に変えます。読む人も、自分の文章を読む人に変えます。最後の行には、手順2まで直した文章を貼ります。

送り先は、プロンプトAと同じチャットでも、新しいチャットでもかまいません。どちらでも、プロンプトと文章は省かずに全部貼るのが前提です。AI(Claude)はチャット画面を使っていないので、同じチャットと新しいチャットで返事が変わるかは確かめていません。

4行目の「お願いの強さ」の1行は、最初はありませんでした。この1行を足した理由は、下の「つまずいたこと」に書いています。

手順4: 必要なら短くしてもらう(プロンプトC)

SNSやグループのメッセージで字数を減らしたいときだけの、省いてよい手順です。

AIに送る文
次の文章を、【LINEのグループに送る】ために、【200字以内】に短くしてください。
日付・曜日・時刻・場所・持ち物・締め切り・連絡先は残してください。
数字と名前は変えないでください。
短くしたあとに、削った内容の一覧と、短くした文の字数を付けてください。

文章:
(ここに自分の文章を貼る)

すみつきかっこ(【 】)の中の、送る場所と字数を書き換えます。「残してください」の行は、自分の文章で落とせない項目に合わせて足し引きします。

手順5: 直す前と後を比べてもらう(プロンプトD)

最後に、直す前の文章と直した後の文章を並べて、変わったところを洗い出させます。

AIに送る文
「直す前」と「直した後」の2つの文章を比べてください。文章は書き直さないでください。
1. 日付・曜日・時刻・金額・数字・名前・場所・連絡先を、両方から全部抜き出して表にし、一致しているかを示してください
2. 意味や、お願いの強さ(必ず/できれば/決まり など)が変わった箇所を挙げてください
3. 直す前にあって、直した後に無くなった情報を挙げてください

直す前:
(ここに貼る)

直した後:
(ここに貼る)

「直す前」には、手順2で自分が直した文章。「直した後」には、手順3か4の返事のうち、書き直した全文だけを貼ります(変えた箇所の表は除く)。表で「一致」と出ても、最後に元の文章と見比べるのは自分の役目です。

実際にやった結果: 拾えた誤り・勝手に変わった箇所

見本3本に混ぜた誤りは21件です。答え合わせの全体は直した後の文章と答え合わせにあります。

表: 実際にやった結果: 拾えた誤り・勝手に変わった箇所
混ぜた誤り 件数 結果
誤字・変換ミス・ら抜き・表記ゆれ・話し言葉の崩れ 9 プロンプトAで9件とも直った
日付と曜日の食い違い・中身のあいまいさや食い違い 4 プロンプトAで4件とも、直さずに指摘された
長すぎる文・重複表現 5 Aでは触られず、プロンプトBで5件とも直った
きつい言い方 3 Aでは触られなかった。Bでトーンは3件ともやわらいだが、正解表の「中身・条件は変えない」まで守れたのは、1回目が1件(2-6)、見本1と3を送り直した2回目を合わせて2件(1-8・2-6)。3-7は2回目でも「交換」が足された

⚠️ 見本の誤りを混ぜたのも、直したのも同じAI(Claude)です。誤りの場所を知ったうえで直しているので、上の件数はAIの校正の力を測った数字ではありません。ほかのチャットAIや自分の文章では、拾われない誤りが出ると考えてください。

この見本で意味があるのは、次の「頼んでいないのに変わった箇所」のほうです。数はプロンプトDの返事から数えました。

表: 実際にやった結果: 拾えた誤り・勝手に変わった箇所(2)
プロンプト 日付・金額・名前などの変化 お願いの強さ・条件の変化 消えた情報
A(誤字脱字だけ) 0件 0か所 0件
B 1回目(強さの1行なし) 0件 4か所 2件
B 2回目(強さの1行あり) 0件 1か所 2件
C(200字以内に短く) 1件 2か所 5件

Bで消えた2件は、見本1の「去年は参加者が少なく」と、見本3の「ノークレーム」(苦情を受けないという部分)です。どちらも、1行足した2回目でも消えたままでした。

つまずいたこと: 数字は残っても、お願いの強さが変わった

やわらかくすると「決まり」が「お願い」になった

プロンプトBの1回目は、「お願いの強さ」の1行が無い形で送りました。見本1の町内会のお知らせは、次のように変わりました。

表: やわらかくすると「決まり」が「お願い」になった
直す前 直した後
今年は必ず全世帯から一人以上参加してください 各世帯からお一人以上のご参加をお願いいたします
協力金500円を納めていただく決まりです 協力金500円をお願いしております

500円という金額は残っています。それでも、「払う決まり」が「お願い」に変わると、読んだ人は払わなくてもよいと受け取れます。プロンプトで「金額を残して」と頼んでも、金額の意味までは守られませんでした。

フリマの出品説明でも、「ノークレーム・ノーリターン」が「返品はご遠慮いただいております」になり、返品を受けないのか、遠慮してほしいだけなのかがあいまいになりました。なお、このような返品の条件が、法律やフリマアプリの規約でどこまで認められるかは、この記事では確かめていません。

1行足すと直ったが、別のものが足された

「お願いの強さと条件も変えないでください」を足して送り直すと、お願いの強さの変化は0か所になりました。ただ、条件が1か所変わりました。出品説明では、元の文章に無い「交換」が足され、「返品・交換はお受けしておりません」になりました。交換を受けるかどうかは、書いた人が決めることです。

短くすると「午前」と「必ず」が消えた

町内会のお知らせを200字以内に短くさせると、返事は199字で条件を守っていました。ただ、「午前9時」の「午前」と、「必ず」が消えていました。AIが自分で付けた「削った内容」の一覧にも、この2つは入っていませんでした。

「午前」「必ず」「決まり」と、子どもは保護者と参加するという一文を戻すと、229字になりました。落とせない情報を全部残すと、200字には収まりませんでした。どれを削るかは、AIではなく書いた人が決めることです。

AIに直させてはいけないもの: 最後に自分で見る5つ

AIに任せてよいのは、誤字を見つける、言い方の案を出す、変わったところを並べる、といった作業です。次の5つは、AIの返事をそのまま使わず、送る前に自分で元の予定や事実と照らし合わせます。

表: AIに直させてはいけないもの: 最後に自分で見る5つ
自分で見るもの 見本で起きたこと
日付と曜日 曜日の食い違いが2件。どちらが正しいかはAIには分からない
時刻・金額・数量 短くしたときに「午前」が消えた
名前・敬称・連絡先 見本では変化0件。伏せた名前を戻すときに自分で確かめる
お願いの強さ・約束の条件 「必ず」「決まり」「返品を受けない」が弱まった。「交換」が足された
品物や出来事の事実 「ほぼ未使用」は、書いた人が実物を見て決めること

プロンプトDの表で「一致」と出ても、比べたのはAIです。AI(Claude)が自分で前後を見比べた範囲では、Dが見落とした変化はありませんでした。ただ、Dに答えたのも見比べたのも同じAI(Claude)なので、見落としが無いことの保証にはなりません。

気をつけること

  • 個人情報を貼らない: 個人情報保護委員会は2023年6月2日の注意喚起で、入力した個人情報が機械学習に使われ、ほかの情報と結びついたうえで出力されるリスクがあること、利用規約やプライバシーポリシーを確かめて使うかどうかを判断することを、一般の利用者向けに挙げています(生成AIサービスの利用に関する注意喚起等・報道発表)。手順0で名前と連絡先を伏せるのは、このためです
  • 勤務先の資料やまだ公表していない情報も貼らない: 取引先とのメールには、金額や納期のような社外に出していない情報が入りがちです。上の注意喚起は個人情報についてのものですが、入力した内容がサービス側で使われる場合があるという理由は同じです。勤務先にAIの使い方の決まりがあれば、そちらに従います
  • AIの答えは間違っていることがある: 総務省の白書は、生成AIが事実に基づかない誤った情報をもっともらしく作ることがあり、出力が正しいかを利用者が確かめることが望ましいとしています(令和6年版 情報通信白書「生成AIが抱える課題」)。校正の指摘も、正しいとは限りません
  • 会話が学習に使われる設定を確かめる: ChatGPT・Claude・Gemini・Microsoft Copilot には、会話をAIの学習に使わせないための設定があります(各社のヘルプで2026年10月1日に確認)。設定の場所は、生成AIで何ができる?の「AIチャットの始め方」にまとめています

まとめと次にやること

自分の文章をAIに整えてもらうときは、誤字脱字だけを頼む回と、言い換えを頼む回を分けます。言い換えでは、日付や金額に加えて「お願いの強さ」も残すよう1行書き、最後に直す前と後を並べて比べます。日付・金額・名前・約束の内容は、送る前に自分で元の予定と照らし合わせます。

  1. 最近書いたメールかお知らせを1本選び、名前と連絡先を伏せて、プロンプトAを送る
  2. 指摘された日付や中身を自分で直してから、プロンプトBとDを送る
  3. ブログ記事を書くときは、AIでブログ記事を書く手順で下書きを作り、このサイトのLv.1 プロンプトの consistency.md(整合性・校正)で見直す
  4. できた文章を自分のサイトに置くなら → 無料で公開する方法

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この記事について

この記事でやった人

やったこと誰が
誤り21件を混ぜた見本3本と正解表を作るAI(Claude)
プロンプト4本(A〜D)を書いて送るAI(Claude)
プロンプトを受けて校正・言い換え・短縮・前後比較をする(チャットAIの役)AI(Claude)(Claude Code 上。誤りを混ぜたのと同じAI)
返事を正解表と照らして数え、Dの見落としが無いか自分で前後を見比べるAI(Claude)
公開前に見本を差し替え、返事の同じ箇所を置き換えた再現版を作るAI(Claude)
記録と記事を書くAI(Claude)
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