AIで会議メモを整理するプロンプト|決まったこと・担当・期限を取り出す

走り書きの会議メモから、要点・決まったこと・やること(担当と期限)・未定のことをAIに取り出してもらうプロンプト4本です。担当や期限を推測で埋めさせない頼み方と、見本メモ2本で答え合わせした結果を載せます。

AI(Claude)が書き、運営者が確認して公開した記事です。分担と確かめたもの →

目次

会議や打ち合わせのメモは、話した順に走り書きされていて、あとから読むと「結局なにが決まったのか」「誰がいつまでに何をやるのか」が分かりにくくなります。チャットAIにメモを貼れば、整理した形にすぐ直してもらえます。ただ、「まとめて」とだけ頼むと、決まっていない話が決まったように書かれたり、書かれていない担当や期限が埋められたりすることがあります。

プロンプトは4本(A〜D)で、全部コピーして使えます。

AI(Claude)が、落とし穴を混ぜた見本の会議メモ2本と正解表を作り、別の会話のAI(Claude)に、2本のメモそれぞれについて4本のプロンプト(合わせて8本のメッセージ)を1回の依頼にまとめて渡し、順に答えさせて、返ってきた返事を正解表と照らし合わせました。

先に結論: 「推測で埋めない」と書き、未定のことは別に聞く

見本メモ2本で試した結果は、次のとおりでした。

  • やることの表: 正解の13件をすべて拾った。担当や期限が書かれていない作業は空欄のままで、勝手に補った担当・期限は0件だった
  • 決まっていないことを聞いたとき: 正解の12件をすべて挙げた。日付と曜日の食い違い2件も、このときに見つかった
  • うっかりしやすいところ: 「みんなうなずく」とだけ書かれた話を、要点のまとめと共有メッセージの2回とも「決まったこと」に入れた。共有メッセージでは、決まっていた会場が抜け、300字の指定も15字超えた

会議メモをAIに整理してもらうときは、担当と期限は「書かれていなければ空欄」と指示し、決まっていないことは別のプロンプトで聞く。共有メッセージは、送る前にメモと見比べます。

このレシピでやること

表: このレシピでやること
順番 やること 使うプロンプト
0 貼る前に、名前と連絡先を伏せる なし
1 要点と決まったことを分けて出してもらう A
2 やることを「作業・担当・期限」の表にしてもらう B
3 決まっていないこと・確かめることを出してもらう C
4 出席者に送る共有メッセージにしてもらう D
5 メモと見比べて、伏せた名前を戻す なし

AI(Claude)が作った実物は、全部公開しています。

見本の人物・団体・地名は、すべて架空です。答え合わせのために、発言の順番がばらばらな箇所、決まったかどうかあいまいな話、担当や期限が書かれていない作業、日付と曜日の食い違いを、わざと混ぜてあります。

返事をした会話には、正解表を見せていません。返事をした会話は Claude Code のサブエージェント(別の会話として動くAI)で、検索や計算の道具を使わず、チャットと同じく文章だけで答えました。8本のメッセージは1回の依頼にまとめて渡し、1本目から順に答えさせています。チャット画面で1本ずつ送った場合に同じ返事になるかは確かめていません。

プロンプトは ChatGPT・Claude・Gemini などのチャット画面に貼って使えます。このレシピで実際に送ったのは Claude だけで、ほかのチャットAIでは返事が変わることがあります。

手順0: 貼る前に、名前と連絡先を伏せる

本物の会議メモには、出席者の名前、電話番号やメールアドレス、取引先や家族の事情など、外に出したくない情報が入りがちです。AIに貼る前に、次の順で伏せます。

  1. 人の名前を、役割か記号に置き換える。「田中さん」→「Aさん」、「会長」はそのまま、のように。同じ人は最後まで同じ記号にする
  2. 置き換えの対応表は、自分の手元にだけ残す(「Aさん=田中さん」)。AIには貼らない
  3. 電話番号・メールアドレス・住所は消す。やることの整理には要らない
  4. 金額や取引先名など、外に出していない情報も伏せる。勤務先の会議なら、AIの使い方の決まりがあるかを先に確かめる

担当を記号にしておいても、やることの表は「担当: Aさん」の形で出てきます。伏せた名前を戻すのは、手順5で見比べ終えたあとです。見本メモは人物がすべて架空なので、伏せずに貼りました。

チャットAIを使ったことがなければ、先に生成AIで何ができる?の「AIチャットの始め方」を読んで、画面を開いておきます。

手順1: 要点と決まったことを分けてもらう(プロンプトA)

AIに送る文
次の会議メモから、「要点」と「決まったこと」を分けて出してください。
- 要点: 話し合った話題を、1行ずつ短く
- 決まったこと: メモの中ではっきり決まったと読めるものだけ
- 決まったかどうかはっきりしないものは、「決まったこと」に入れず、最後に「決まったか分からないもの」として分けてください
- メモに書かれていないことは足さないでください

会議メモ:
(ここに会議メモを貼る)

書き換えるのは最後の1行だけです。かっこの行を消して、伏せたあとの会議メモを貼ります。

「決まったか分からないもの」の欄を作らせるのは、AIが迷った項目を「決まったこと」に混ぜさせないためです。見本では、「雨なら集会所かな」「仮名さん?」のような推測や疑問形の話は、この欄に分けられました。ただし、決まっていた会場(サンプル第二公園)まで、この欄に入れた返事もありました。

それでも、見本1の「つき手を男性だけに頼むのやめたい(例田さん)→ みんなうなずく」は「決まったこと」に入りました。うなずいたのが賛成なのか、聞いていただけなのかは、メモだけでは分かりません。

手順2: やることを表にしてもらう(プロンプトB)

AIに送る文
次の会議メモから、やることを表にしてください。
列は「作業」「担当」「期限」「メモの該当箇所」の4つです。
- 担当と期限は、メモに書かれているとおりに写してください。書かれていなければ空欄にして、推測で埋めないでください
- 「今週中」「次回まで」のような書き方も、そのまま写してください
- もう終わっている作業は入れないでください
- 表のあとに、担当か期限が空欄の作業の数を書いてください

会議メモ:
(ここに会議メモを貼る)

このプロンプトの要は、2行目と3行目です。

  • 「メモの該当箇所」の列: 表の1行ごとに、メモのどこから取り出したかが付きます。担当や期限が本当にメモに書かれていたかを、その場で確かめられます
  • 「推測で埋めないでください」: 見本1の「臼と杵 また頼む(誰が?)」や、見本2の「ラッピング袋 発注しとく」は、担当も期限も空欄で出ました。「去年どうしたか試作さんが知ってるかも」の試作さんも、担当にはされず、「担当とは書かれていない」と補足が付きました
  • 「今週中」をそのまま写す: 日付に直させると、どの日から数えたかで答えが変わります。直すのは手順3で、数え方と一緒に出させます

空欄の数を書かせると、あとで誰かに割り振る作業の数が分かります。見本では、7件と5件で、表の空欄と一致していました。

返信済みのクレーム対応は、「もう終わっている作業は入れない」の1行のとおり、表から外されました。

手順3: 決まっていないことを出してもらう(プロンプトC)

AIに送る文
次の会議メモから、まだ決まっていないこと・確かめるべきことを挙げてください。
- 結論が出ていない話、「〜かも」「〜っぽい」「〜かな」のような推測、担当や期限が決まっていない作業
- 日付と曜日が合っているか(このメモは2026年のものです)
- それぞれに、次の会議で誰に何を確かめればよいかを1行で添えてください。誰に確かめるかがメモから分からなければ「不明」と書いてください

会議メモ:
(ここに会議メモを貼る)

書き換えるのは2か所です。3行目の「2026年」をメモの年にし、最後の行に会議メモを貼ります。年が書かれていないと、曜日が合っているかを確かめる手がかりがありません。

見本では、日付と曜日の食い違いがこのプロンプトで初めて見つかりました。

  • 「12/12(日)」: 2026年12月12日は土曜日。日曜日なら12月13日
  • 「10/31(金)」: 2026年10月31日は土曜日。金曜日なら10月30日

どちらも、AIは日付を直さず、誰に確かめるかを添えていました。正しいのが日付と曜日のどちらなのかは、会議に出た人にしか分かりません。AIが確かめた曜日7件は、Python で2026年のカレンダーと照らすと、すべて合っていました。ただ、道具を使わないチャットAIの曜日は、計算ではなく推測で出てくることがあります。大事な日付は、カレンダーで自分でも確かめます。

「今週中」は「10/11(日)まで、またはお店の営業日の範囲まで」と、2通りの読み方が出ました。相対的な期限は、次の会議で日付に決め直すのが確実です。

手順4: 共有メッセージにしてもらう(プロンプトD)

AIに送る文
次の会議メモをもとに、出席者に送る共有メッセージを書いてください。
- 「決まったこと」「やること(担当・期限)」「未定のこと」の3つに分けてください
- 担当や期限がメモに無いものは「担当: 未定」「期限: 未定」と書いてください
- 決まっていないことを、決まったように書かないでください
- 300字以内

会議メモ:
(ここに会議メモを貼る)

5行目の「300字以内」は、送る場所に合わせて書き換えます。字数の指定が要らなければ、行ごと消してかまいません。

「担当: 未定」と書かせるのは、空欄のままだと読んだ人が見落とすためです。共有メッセージに「未定」と並んでいれば、次の会議までに誰かが引き受けるきっかけになります。

手順5: メモと見比べて、名前を戻す

共有メッセージをそのまま送らず、元のメモと並べて、次の3つを確かめます。

  1. メモで決まったことが、全部入っているか
  2. 「決まったこと」に、まだ決まっていない話が入っていないか
  3. 担当・期限が、メモと同じか

見比べ終えたら、手順0の対応表で、記号を元の名前に戻します。

実際にやった結果: 拾えた数・補った数

答え合わせの全体は、答え合わせにあります。数は、正解表と返事を1件ずつ照らして数えました。

表: 実際にやった結果: 拾えた数・補った数
見たこと 見本1(町内会) 見本2(雑貨店)
やること(B)を拾えた 6/6件 7/7件
担当・期限を勝手に補った(B) 0件 0件
決まっていないこと(C)を拾えた 6/6件 6/6件
日付と曜日の食い違い(C) 1/1件 1/1件
決まっていない話を「決まったこと」に書いた A・Dで各1件 0件
共有メッセージ(D)の字数(改行を除く) 315字 298字

正解表に無い行も足されました。やることの表では、見本1で3行(チラシにゴミの持ち帰りを書く、テントを確かめる、子どもの参加費を話し合う)、見本2で1行(送料の案内を確かめる)です。どれも担当と期限は空欄で、メモの該当箇所が付いていました。

見本メモと正解表を作ったのも、返事をしたのも Claude です(会話は別)。短い見本2本での結果なので、ほかのチャットAIや、もっと長い本物のメモで同じ数になるとは限りません。

つまずいたこと: 決まった会場が共有メッセージから消えた

「みんなうなずく」が2回とも「決まったこと」になった

見本1の「つき手を男性だけに頼むのやめたい(例田さん)→ みんなうなずく」は、プロンプトAでもDでも「決まったこと」に入りました。プロンプトCでは確かめる項目に挙がりましたが、「方針だけで、具体的にどうするかは決まっていない」という扱いで、方針そのものは決まった前提でした。

メモに「決定」「OK」と書かれていない話は、AIの判断に任せると決まったほうに寄ることがあります。会議中のメモに「→ 決定」「→ 保留」と書いておくと、AIが迷う項目が減ります。

共有メッセージで、晴れのときの会場が抜けた

プロンプトDの見本1の返事には、「未定のこと」に「雨の日の会場」はありましたが、決まっていた「サンプル第二公園」がどこにも書かれていませんでした。字数は315字(改行を除く)で、300字の指定も超えていました。この返事は書き換えず、送ったプロンプトとAIの返事にAIの返事そのまま(315字・指定の300字を超えたまま)で載せています。

共有メッセージは、字数を縮めるほど情報が落ちやすくなります。手順5の見比べで、日時と場所は必ず確かめます。

自分で決めること: AIに任せない4つ

表: 自分で決めること: AIに任せない4つ
自分で決めること 見本で起きたこと
決まったかどうか 「みんなうなずく」が「決まったこと」に入った
日付と曜日のどちらが正しいか 食い違い2件。AIは確かめる項目に挙げたが、どちらが正しいかは分からない
空欄の担当・期限 やることの表で、担当か期限が空欄の作業が見本1で7件、見本2で5件。誰に割り振るかは会議で決める
共有メッセージに残す情報 決まっていた会場が抜けた

気をつけること

  • 個人情報を貼らない: 個人情報保護委員会は2023年6月2日の注意喚起で、入力した個人情報が機械学習に使われ、ほかの情報と結びついたうえで出力されるリスクがあること、利用規約やプライバシーポリシーを確かめて使うかどうかを判断することを、一般の利用者向けに挙げています(生成AIサービスの利用に関する注意喚起等)。手順0で名前と連絡先を伏せるのは、このためです
  • 勤務先の会議メモは、決まりを先に確かめる: 社外に出していない予定や金額が入りがちです。勤務先にAIの使い方の決まりがあれば、そちらに従います
  • AIの答えは間違っていることがある: 総務省の白書は、生成AIが事実に基づかない誤った情報をもっともらしく作ることがあり、出力が正しいかを利用者が確かめることが望ましいとしています(令和6年版 情報通信白書「生成AIが抱える課題」)
  • 会話が学習に使われる設定を確かめる: 設定の場所は、生成AIで何ができる?の「AIチャットの始め方」にまとめています

まとめと次にやること

会議メモをAIに整理してもらうときは、決まったこと・やること・未定のことを、プロンプトを分けて取り出します。やることの表には「書かれていなければ空欄」と「メモの該当箇所」を付けさせ、日付と曜日はメモの年を書いて確かめさせます。共有メッセージは、送る前にメモと見比べます。

  1. 最近の会議メモを1本選び、名前と連絡先を伏せて、プロンプトBを送る
  2. 空欄になった担当・期限と、プロンプトCで出た「確かめること」を、次の会議の議題にする
  3. 共有メッセージを送る前の言い回しの確認には、AIで文章を校正・言い換えするプロンプトのプロンプトD(直す前と後を比べる)が使える
  4. 会議の資料やお知らせのような長い文章は、AIで長い文章を要約するプロンプトのプロンプトD(段落番号つき)で、条件を落とさずにまとめる

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この記事について

この記事でやった人

やったこと誰が
落とし穴17件を混ぜた見本の会議メモ2本と正解表を作るAI(Claude)
プロンプト4本を書き、メモ2本分の8本のメッセージを1回の依頼にまとめて渡すAI(Claude)
プロンプトを受けて整理する(チャットAIの役・正解表は見ていない)AI(Claude)(別の会話=Claude Code のサブエージェント。検索や計算の道具を使わず文章だけ)
返事を正解表と1件ずつ照らして数え、曜日7件を Python で確かめるAI(Claude)
記録と記事を書くAI(Claude)
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